2025年 年頭のご挨拶
1月 01
年頭のご挨拶 〜乙巳(きのと・み)と剣道の精神〜
皆さま、新年明けましておめでとうございます。旧年中は多くのご支援とご協力を賜り、心より感謝申し上げます。千里剣心会は土地柄もあり、転勤により新しく来る方もいれば転勤で去ってしまう方もおられます。メンバーが一定しない中、2024年は多くの新規入会の少年剣士を迎えることが出来ましたこと、うれしく思います。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、2025年の干支は「乙巳(きのと・み)」です。「乙(きのと)」は草木が成長し、しなやかに曲がりながらも天を目指して伸びる姿を象徴します。一方、「巳(み)」は蛇を意味し、脱皮を繰り返すことから再生や進化を表します。これらを踏まえると、本年はしなやかさと変革を伴う成長の年であると考えられます。
まさしく、千里剣心会も人の入れ替わりを繰り返しながら、少しずつメンバーが増え、活気あるれる場に成長してきたのではないかと思っております。この干支の象徴を剣道に重ね合わせると、剣道の修行そのものが「乙巳」の精神に通じるのではないかと考えられます。
1. 柔軟さと強さの両立
「乙」が示すしなやかな成長は、剣道における攻守のバランスを思い起こさせます。竹刀を自在に操るためには、剛だけでなく柔の技が求められます。心も体も柔らかく保ちながら、相手の動きを受け入れ、適切に応じる姿勢こそ、真の強さにつながるものです。
2. 脱皮を繰り返す自己革新
「巳」が象徴する脱皮は、剣道における絶え間ない精進に通じます。稽古を重ねる中で、自らの技や心を見つめ直し、古い癖や弱点を乗り越えていくことが成長につながります。剣道の修行は生涯続く道であり、その道程においては、常に新しい自分への生まれ変わりを意識することが大切です。
3. 剣道における「礼」の精神
また、「乙巳」の精神は、相手を尊重し、礼を尽くす剣道の基本にも通じます。これは、千里剣心会の稽古の心構えでも大切にしていることです。しなやかで謙虚な心を持ちつつ、自らの信念を貫く姿勢は、剣道を通じて育まれる人間力そのものです。この一年も、剣道の稽古を通じて心技体を磨き、互いに成長していくことを目指しましょう。
結びに
「乙巳」の年にふさわしく、しなやかさと力強さを兼ね備え、自らを高める一年といたしましょう。剣道を通じて得た教えを日々の生活や仕事にも活かし、皆さまのますますのご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。そして、2025年は、皆勤賞・精勤賞を受け取る少年剣士がもっと増え、今よりも一つ先の剣道にたどり着けるよう、指導陣一同もともに励みたいと思っております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
令和七年 元旦
千里剣心会 松本 健一
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