日本剣道形を学ぶ 太刀1本目~7本目

日本剣道形 太刀1本目
日本剣道形 太刀2本目
日本剣道形 太刀3本目
日本剣道形 太刀4本目
日本剣道形 太刀5本目

■理合・解釈 天を指すようなすり上げ 謙虚な気持ちの残心

  • 中段の上段に対する定石として仕太刀は、剣先を打ち太刀の眉間から左拳につけながら攻め込み、全体を圧していく。この圧力に圧倒された打ち太刀は、苦し紛れに局面を打開しようとして上段から正面に切り込む。
  • 仕太刀は、すり上げ時に太刀の先端が後ろへ行くことのないようにする必要がある。気持ち、頭上へ天を指すようなすりあげを心がける。
  • 1本目の面打ちと異なり、ここでは打ち終わった後、打太刀は「死太刀」になる。
  • 仕太刀は、1本目の残心では勝ち誇った姿で威圧的な姿を示しましたが、5本目では、死者・敗者を弔う謙虚な気持ちにより、剣先を止めずに眉間を通し中心を取っての静的な残心を示します。「やむを得ず命をいただきました」というような気持ちが形に表れたものです。

日本剣道形 太刀6本目

■ 理合・解釈 攻め崩す典型の形 絶妙の切れ技

  • 3本目同様、仕太刀が位詰めで次々と打ち太刀を攻略していく流れが大切です。
  • 仕太刀の業前が効いていることが大切であり、そこに打ってこさせるような攻めをしているか、中心が効いているかが肝心です。
  • 打太刀は不本意ながら瞬時の小技の小手で局面打開を図りますが、仕太刀にすり上げ小手を打たれ、命をとられないまでも残心を示して敗れた姿勢を示します。

日本剣道形 太刀7本目

■理合・解釈 胴の極意”抜き胴” 熟達者のかけ声:ヤー・トウは同時

  • 間合いに接したときに「打太刀は機をみて胸部を突く」とありますが、仕太刀は諸手を伸ばして表鎬で支えます。この状態を”剣前体後(けんぜんたいご)”といいます。
  • 打太刀が二足一刀で面に打って出るところを仕太刀は一挙動で胴を抜きます。
  • 打太刀が振りかぶった瞬間に担ぎ胴を打つ、”後の先”の応用技で、位で勝っているからこそ、仕太刀は間髪入れずに打って出ることが出来ます。
  • 担ぎ胴は、右足を斜め前にさばいて担ぎ、担いだ瞬間に左足で体を押し出すようにしてきる(右足で左足の抜け道を探り、方向性を決め、左足で踏み切って切る)。
  • 理合からすれば、「トー」「ヤー」が本当。