■ 日本剣道形の1本目は、面抜き面です。
打ち太刀:左上段(左手、左足前)
仕太刀:右上段(左手、右足前)

 
■ 理合・解釈  ”先々の先”で打つ抜き面

  •  最高の気迫、気位を示す形であること
  • 上段は天の位、火の構えとも言われ、不動明王のような気迫をあらわす構えです。
  • 上段は、基本の中段の構えと比べて熟達者、上位者が取る構え。
  • 打ち太刀が機をみて「ヤー」のかけ声とともに打つに際して、間合いに入って直ぐに打ち込まないこと
  • 指導者たる打太刀は、仕太刀の力量を考えてその人の限界で打っていくことが大切。
  • 打太刀が面を打った後は、前かがみになっていること。

 ■ 上段の構えについて
左足を前に出した状態が左上段、右足を前にすれば右上段となる。右こぶしの位置は、額との間に拳ひとつ分空けるようにする。上段は、面以外をすべてさらした攻撃本位の構えであり、左拳で攻める。

仕太刀

打太刀

・右上段(左手、右足前)に構える ・  左上段(左手、左足前)に構える。

お互いに構え、互いに進む

・仕太刀は、心得たとばかり、左足から体を少し後方にひき、打太刀の剣先を抜いて、すかさず「トー」の掛け声とともに右足を踏み出して打太刀の正面を打つ。 ・  間合いに入るや打太刀は機を見て「ヤー」の掛け声とともに、右足を踏み出し、仕太刀の正面を打ち下ろす(少し前傾姿勢)。打ち下ろした剣先は下段の構えよりもやや低くなる。
・十分な気位で打太刀を圧倒しながら剣先を打太刀の顔の中心につけつつ、打太刀がさらに一歩ひくので、それと同時に左足を一歩踏み出しながら左上段に振りかぶり、残心を示す。 ・      剣先を下ろしたまま、左足から送り足で一歩ひく。
・打太刀が剣先を下段から中段につけ始めるのに合わせて、仕太刀は左足をひいて上段をおろす。 ・      剣先を下段から中段につける

双方同時に相中段となった後、刀を開いて下がる。

※刀を開いて下がるとき、剣先は相手のひざの直ぐ下につける。以下はすべて同じ。

 
日本剣道形を学ぶ(目次へ)