■ 日本剣道形3本目は、突き返し突きです。
打太刀:下段
仕太刀:下段

 

仕太刀

打太刀

双方、相下段に構え、互いに右足から先の気位で進む

間合いに入るや、互いに気合の充実を争いつつ、双方中段となる

・ 仕太刀は、左足から1歩大きく体を引きながら、打太刀の刀身を軽く入れ、同時に「トー」と打太刀の胸部へ突きかえす。※胸部をつくのであるから、刀が高めに交差しないこと。 ・ 打太刀は機を見て、刃先を少し仕太刀の左に向け、右足から1歩踏み込みながら、鎬(しのぎ)で刷り込み、諸手(もろて)で「ヤー」と仕太刀の水月(みぞおち)を突く。
・・ 仕太刀は、さらにつきの気勢で左足を踏み出し、剣先を胸部につける。 ・ 打太刀はこのとき右足をひき、剣先を仕太刀の下から返して諸手をやや伸ばして左自然体の構えとなり、剣先は仕太刀ののどにつけて、仕太刀の刀を鎬で右に押さえる。※ 剣先を仕太刀ののどにつけることが大切
・ 仕太刀はすかさず右足から2歩、3歩と小足にやや早く進み、剣先を胸部から次第に上げて顔の中心につける。・ ・ 打太刀は左足を引くと同時に、剣先をしたからまわして返し、右自然体の構えになり、剣先は士たちののどにつけつつ、鎬で押さえる。しかし、仕太刀の気位に押されて剣先を下げながら左足から後ろにひく。
その後、打太刀は右足から、仕太刀は左足から相中段となりつつ、刀を抜き合わせた位置に戻る。

※ 打太刀は3歩、仕太刀は5歩

 
■ 理合・解釈 最強の突きを突き返す 位詰で制する活人剣

  • 互いに対等の位で間合いに接し、自分から襲い掛かっていく攻めではないので勝機を見出せないまま互角の状況で中段にたどり着きます
  • 打太刀は万全の突きを出す(刃を外側に向け、水平に近くして水月を狙うという最も強く避けにくい突き)
  • 仕太刀は”先々の先”の位で勝って入れ突きを萎やして突き返します。萎やすとは、相手の力が強くても、摺るように引きこむようにして力を吸収し、減衰させてしまう技術です。
  • 仕太刀は、逃げていく相手を追いかけていくのではなく、相手を追い詰めていくような形になること(打太刀は、半身で必死に右へ左へと仕太刀の太刀をかわしますが、最後はもはや仕太刀の剣先をかわすことは出来ないと観念します。仕太刀は、生け捕りにするような形で、「参った」という相手を切ることなく終わります)

■下段の構えについて
下段では、気迫を前面に押し出さず(この点、上段と対極です)、相手の動きを見て下から襲い掛かる不気味な構えです。
 
日本剣道形を学ぶ(目次へ)