千里剣心会では、稽古の初めに「剣道の理念」および「千里剣心会の稽古の心構え」を唱和しています。これに合わせて、時間の許すときは講話を組み入れる取り組みを行っております。

8月の言葉は「しんぜんび」です。中上先生が剣道が上達するために大切なこととして紹介してくださいました。

剣道を学ぶ上で大切なことは、先生の教えを素直に聞いて受け入れ、咀嚼し、自分のものにすべく鍛錬することだと考えています。それは剣道だけでなく、学生として様々なことを学ぶ上でとても大切な心構えだと思っています。中上先生は、この言葉を胴の内側に記し、座右の銘としているとのことです。

堀籠敬蔵先生著「剣道の法則」にも紹介されていう言葉です。

真善美の解説

「真・善・美」は、もともと古代ヨーロッパの哲学者が語った言葉1)で、人間が生きる上で最高の価値観を表しています。

「真(しん)」=「真剣な心」
何かを学ぶ上で土台になる心構え・姿勢です。
剣道でも、常に真剣に学び続けることで、技術の向上や心の成長につながるでしょう。

「善(ぜん)」=「素直な心」
先生や先輩など多くの人の言葉を素直に聞いて、それを自分の中でよく考えて稽古や勉強することが大切です。たとえその言葉が自分の考えとは違っていたとしても、一度受け入れて、本当に違うのか考えてみましょう。そこにはきっと成長につながるヒントが隠れています。
また素直な姿勢を見せることで、指導する先生や先輩はどんどんアドバイスをしてくれるようになります。それらを自分のものにしていくことで、大きく成長できるでしょう。

「美(び)」=「美しさ」
見ている人に「美しいな」と思われることです。稽古や試合をしている姿だけではなく、礼儀作法や相手を尊敬する心など、剣道にはたくさんの「美しさ」があります。初めは真似するだけで精一杯だと思いますが、何度も繰り返し練習や稽古をしていくことでやがて自分の一部になり、自然と「美しさ」を醸し出すことができるようになります。

このように、「真・善・美」を意識して稽古することで、力強さと美しさを併せ持つ素晴らしい剣道が身につくでしょう。

またこの価値観は剣道だけでなく、日常生活においても大切です。
真剣で素直な心で接し、見る人に感動を与えるような美しさや美しい心を持つことで、相手と素敵な人間関係を築くことができ、自分自身が幸せを感じられるだけでなく、周囲の人にも幸せや喜びをもたらすことができます。

「真・善・美」を大切にし、心の成長を重ねて、剣道の上達だけでなく、幸せで豊かな人生を送りましょう!


1)コトバンクの解説 

補足の解説:

「真善美」は、普遍的ないつの時代も変わらない価値観であり、考え方のベースは人として生まれた上で知性・感性・意思のレベルを引き上げることが目指すべき方向であるということです。プラトンのイデア論が語源ともいわれますが、「真・善・美」という3つの概念が近世の哲学体系に区分されたのは、ドイツのカントという哲学者の影響によるものとされています。 

参考:「真善美」の意味とは? 語源や使い方、類義語などを解説 | RUN-WAY