4月 13
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■日本剣道形7本目は抜き胴です。
打太刀:中段
仕太刀:中段
■理合・解釈 胴の極意”抜き胴” 熟達者のかけ声:ヤー・トウは同時
- 間合いに接したときに「打太刀は機をみて胸部を突く」とありますが、仕太刀は諸手を伸ばして表鎬で支えます。この状態を”剣前体後(けんぜんたいご)”といいます。
- 打太刀が二足一刀で面に打って出るところを仕太刀は一挙動で胴を抜きます。
- 打太刀が振りかぶった瞬間に担ぎ胴を打つ、”後の先”の応用技で、位で勝っているからこそ、仕太刀は間髪入れずに打って出ることが出来ます。
- 担ぎ胴は、右足を斜め前にさばいて担ぎ、担いだ瞬間に左足で体を押し出すようにしてきる(右足で左足の抜け道を探り、方向性を決め、左足で踏み切って切る)。
- 理合からすれば、「トー」「ヤー」が本当。
仕太刀
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打太刀
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・ 双方、相中段に構え、互いに右足から先の気位で進む |
・ 仕太刀は左足から体をひくと同時に突きの気勢で諸手を伸ばして剣先を左斜め下に向け鎬で打太刀の刀を支える |
・ 間合いに入るや打太刀は機をみて右足を軽く1歩踏み込みつつ、刀の刃部をやや仕太刀の左斜め下に向け、鎬で刷り込みながら諸手で仕太刀の胸部を突く。 |
互いに会い中段となる。 |
・ 仕太刀は右、左、右と足を運び、体をすれ違いながら、諸手で「トー」と打太刀の右胴を打つ(このとき、目を相手の体から離さないこと)※ 胴を打つとき、次の動作を1,2,3と心の中で唱えてやるといい。1.打太刀が左足を出したとき、
2.打太刀が右足を出したとき
3.仕太刀が「トー」という |
・ 打太刀は、左足をふみだ足、右足を踏み出すと同時に、体を捨てて「ヤー」と仕太刀の正面に打ち込む※ 唯一、相手から眼が離れる瞬間 |
・ 仕太刀は軽く右ひざをつき、爪先を立て左ひざを立てる。諸手は十分に伸ばし、刀は手とほぼ平行に右斜め前にとり、刃先は右に向ける。※ 太刀の先は、右腕の延長上にある・ その後、刀を返して、脇構えで残心を示す。 |
・ |
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・ 打太刀は状態を起こして刀を大きく振りかぶりながら右足を軸にして左足を後ろにひき仕太刀と向かい合い、剣先を中段の程度につける。 |
・ 仕太刀はじゅうぶんな気勢で立ち上がり、相中段となる。 |
・ 打太刀は左足から後ろに引きながら相中段となる。 |
・ 双方ともに縁が切れないように注意しながら、左足から刀を抜き合わせた位置に戻る |
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4月 13
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■日本剣道形6本目は籠手擦り上げ籠手です。
打太刀:中段
仕太刀:下段
■ 理合・解釈 攻め崩す典型の形 絶妙の切れ技
- 3本目同様、仕太刀が位詰めで次々と打ち太刀を攻略していく流れが大切です。
- 仕太刀の業前が効いていることが大切であり、そこに打ってこさせるような攻めをしているか、中心が効いているかが肝心です。
- 打太刀は不本意ながら瞬時の小技の小手で局面打開を図りますが、仕太刀にすり上げ小手を打たれ、命をとられないまでも残心を示して敗れた姿勢を示します。
仕太刀
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打太刀
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・ 仕太刀は下段に構え、・ 互いに右足から先の気位で進む。 |
・ 打太刀は中段に構え・ 互いに右足から先の気位で進む。 |
・ 間合いに入るや、仕太刀は機を見て下段から打太刀の両こぶしの中心を攻める気勢で剣先を中段に上げ始める。 |
・ |
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・ 打太刀はすかさず中段のまま、大きく右足から(左足もともなって)1歩攻め進む。 |
・ 仕太刀は左足を左に引くと同時に小さく打太刀の小手打ちを擦り上げ、右足を踏み出して「トー」のかけ声で打太刀の右小手を打つ。※ すりあげ小手が払い小手にならないように注意(すり上げはものうちで行う) |
・ 打太刀はしずかに左足を引いて中段に戻り、機を見て右足から踏み込んで「ヤー(ヤッ)」のかけ声とともに小さく仕太刀の右小手を打つ。※ 正しく左足を開いてしのぎ、同時に右足を出して小手を打つ動作をしっかり行うこと。 |
・ 仕太刀は左足を踏み出しながら、左上段に振りかぶり、残心を示す。 |
・ 打太刀は剣先を下げて左足から左後方に大きく1歩ひく |
・ 双方、相中段となりつつ、刀を抜き合わせた位置にもどる。 |
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4月 13
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■ 日本剣道形5本目は、面擦り上げ面です。
打太刀:諸手左上段
仕太刀:中段
■理合・解釈 天を指すようなすり上げ 謙虚な気持ちの残心
- 中段の上段に対する定石として仕太刀は、剣先を打ち太刀の眉間から左拳につけながら攻め込み、全体を圧していく。この圧力に圧倒された打ち太刀は、苦し紛れに局面を打開しようとして上段から正面に切り込む。
- 仕太刀は、すり上げ時に太刀の先端が後ろへ行くことのないようにする必要がある。気持ち、頭上へ天を指すようなすりあげを心がける。
- 1本目の面打ちと異なり、ここでは打ち終わった後、打太刀は「死太刀」になる。
- 仕太刀は、1本目の残心では勝ち誇った姿で威圧的な姿を示しましたが、5本目では、死者・敗者を弔う謙虚な気持ちにより、剣先を止めずに眉間を通し中心を取っての静的な残心を示します。「やむを得ず命をいただきました」というような気持ちが形に表れたものです。
仕太刀
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打太刀
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・ 仕太刀は中段に構え・ 互いに先の気位で進む |
・ 打太刀は諸手左上段に構え・ 互いに先の気位で進む※ 仕太刀は「高い中段」に構える。剣先を打太刀の左こぶしにつける。 |
・ 仕太刀は左足から引くと同時に、打太刀の刀をすりあげて、右足から踏み出し、「トー」のかけ声で打太刀の正面を打つ。※ しっかりとすり上げて打つ。※ すり上げは、両腕の間から打太刀の体が見える程度。 |
・ 間合いに入り、打太刀は機を見て右足を踏み出すと同時に「ヤー」のかけ声で仕太刀の正面を打つ。※ 仕太刀のあごまで切り下げる心持で打ち下ろす。 |
・ 仕太刀は右足を引きながら左上段となり残心を示す。※ 剣先を打太刀の顔の中心につけてから上段をとる。 |
・ |
打太刀が剣先を上げはじめるので、仕太刀も左足を引いて双方相中段となる。 |
・ 仕太刀は右足から小足3歩進む |
・ 打太刀は左足から歩み足で小足3歩ひき、 |
双方、刀を抜き合わせた位置に戻る。 |
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4月 13
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■日本剣道形4本目は、突き返し面です。
打太刀: 八相の構え
仕太刀:脇構え
■理合・解釈 状況に応じた構え 体さばきよく巻き返して勝つ
- 互いに間合いを詰めますが、簡単には打っていきません(ジリジリと間合いを詰める)。どちらの構えも相手が来なければ、こちらから技を出すことがない、そんな中でのにらみあいが続きます。意を決して中心を打っていくに際して、1拍子で打つことが大切です。
- 切り結ぶという動作は、互いにどうにもならなかった状況です。勝つべきところは断固として引きません。妥協点を見つけようとしたほうに心の弱さが出てきます。
- 打太刀が右肺を突くときに、剣先はやや下方、前かがみになります(仕太刀に刀を抜かれた格好になるため、前のめりになる)。
- 仕太刀は、受け流すのではなく抜いて巻き返します(仕太刀の刃が打太刀の刃に乗っからないこと)。左拳を十分に上に上げることが大切です。また、抜く動作と打つ動作は一拍子で行うこと。
■八相の構えについて
”陰の構え”とも言われ、上段から変化した構えで、瞬時に八方の敵に対処できるとされる。一刀流に伝わる「五行之形」の4本目の構えである。八相は、鎧兜をつけた時代の剣術では、刀を上段に振りかぶることが出来ないので、少し右におろして構えたというのが一般的な解説だそうですが、別の説もあります。屋内で上段を取ろうとしても天井があるのを考慮する必要があり、場所によっては上段よりも少し下げて八相になったという説もあります。
■脇構えについて
”陽の構え”とも言われ、刀を隠して長さが分からないようにして構える。敵の攻撃に対して刀を長くも短くも使うことが出来る。一刀流に伝わる「五行之形」の5本目の構えである。脇構えは、狭い場所、暗い場所などで敵の様子をうかがう構えです。自らは襲いかからない防御本位の構えです。
仕太刀
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打太刀
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・ 打太刀は八相の構え、仕太刀は脇構えで、互いに左足から小さく3歩進む |
・ 打太刀の変化に応じて仕太刀もすかさず脇構えから左上段に変化し、 |
・機を見て打太刀は八相の構えから左上段に変化し、 |
双方ともじゅうぶんな気勢で、右足を踏み出し正面を打つ。 |
相打ちとなり、互いに鎬を削るようにして相中段となる。 |
・ 仕太刀は、左足を左斜め前に踏み出し、右足をその後ろに移すと同時に・ 大きく巻き返して、「トー」のかけ声で打太刀の正面を打つ。※ 面を「切り落とす」のではなく、「切り結ぶ」ということが大切。切り落とすとすでにそこで勝負がついてしまう。 |
・ 打太刀は機を見て刃先を少し仕太刀の左に向け、右足を(左足をともなって)進め、仕太刀の刀を制しつつ、両手で「ヤー」のかけ声で仕太刀の右肺を突く。 |
・ 仕太刀は右足から、 |
・ 打太刀は左足から、 |
・ 双方、じゅうぶんにざん新を示しつつ、相中段となる。 |
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4月 13
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■ 日本剣道形3本目は、突き返し突きです。
打太刀:下段
仕太刀:下段
仕太刀
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打太刀
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双方、相下段に構え、互いに右足から先の気位で進む
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間合いに入るや、互いに気合の充実を争いつつ、双方中段となる
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・ 仕太刀は、左足から1歩大きく体を引きながら、打太刀の刀身を軽く入れ、同時に「トー」と打太刀の胸部へ突きかえす。※胸部をつくのであるから、刀が高めに交差しないこと。 |
・ 打太刀は機を見て、刃先を少し仕太刀の左に向け、右足から1歩踏み込みながら、鎬(しのぎ)で刷り込み、諸手(もろて)で「ヤー」と仕太刀の水月(みぞおち)を突く。 |
・・ 仕太刀は、さらにつきの気勢で左足を踏み出し、剣先を胸部につける。 |
・ 打太刀はこのとき右足をひき、剣先を仕太刀の下から返して諸手をやや伸ばして左自然体の構えとなり、剣先は仕太刀ののどにつけて、仕太刀の刀を鎬で右に押さえる。※ 剣先を仕太刀ののどにつけることが大切 |
・ 仕太刀はすかさず右足から2歩、3歩と小足にやや早く進み、剣先を胸部から次第に上げて顔の中心につける。・ |
・ 打太刀は左足を引くと同時に、剣先をしたからまわして返し、右自然体の構えになり、剣先は士たちののどにつけつつ、鎬で押さえる。しかし、仕太刀の気位に押されて剣先を下げながら左足から後ろにひく。 |
その後、打太刀は右足から、仕太刀は左足から相中段となりつつ、刀を抜き合わせた位置に戻る。
※ 打太刀は3歩、仕太刀は5歩
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■ 理合・解釈 最強の突きを突き返す 位詰で制する活人剣
- 互いに対等の位で間合いに接し、自分から襲い掛かっていく攻めではないので勝機を見出せないまま互角の状況で中段にたどり着きます
- 打太刀は万全の突きを出す(刃を外側に向け、水平に近くして水月を狙うという最も強く避けにくい突き)
- 仕太刀は”先々の先”の位で勝って入れ突きを萎やして突き返します。萎やすとは、相手の力が強くても、摺るように引きこむようにして力を吸収し、減衰させてしまう技術です。
- 仕太刀は、逃げていく相手を追いかけていくのではなく、相手を追い詰めていくような形になること(打太刀は、半身で必死に右へ左へと仕太刀の太刀をかわしますが、最後はもはや仕太刀の剣先をかわすことは出来ないと観念します。仕太刀は、生け捕りにするような形で、「参った」という相手を切ることなく終わります)
■下段の構えについて
下段では、気迫を前面に押し出さず(この点、上段と対極です)、相手の動きを見て下から襲い掛かる不気味な構えです。
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